栃木県北(所有者様のご希望で市町村名は伏せさせていただきます)の
1haの山林のお買取りを見送りいたしました。

書類上では、約半分が80年生、約半分が30年生のスギ林という、
樹齢の異なる林分が混在する山でした。

80年生のスギは、材としての価値が高く、山全体の評価を大きく左右する重要な部分です。
しかし、実際に現地を調査したところ
価値の高い80年生スギのうち、7割近くが既に伐採されていました。
一方で、30年生の林分はほぼ手付かずの状態であり
結果として、山全体で見ると「約3割程度の間伐」と言えますが
実際には良い部分だけが先に搬出されたような状態でした。

このような、価値の高い部分が伐採済みで
若齢木や条件の劣る部分が中心となった山では、評価は大きく下がってしまいます。

このケースでは、いわゆる「優勢間伐」と説明されていた可能性があります。
優勢間伐とは、本来、森林全体の健全性を高めるために、
あえて優勢木(よく成長している木)を一部抜く施業です。
光や養分の偏りを調整し、残された木や下層植生の成長を促すことを目的としています。

しかし実際には、搬出しやすく価値の高い木を中心に伐採し
手間やコストのかかる部分は残される、といったケースも見受けられます。

今回は、弊社としてお見積りのご提示までは行いましたが、
そのような状況から、双方が納得できる条件には至らず、
お見送りという判断となりました。

例えば「費用をかけずに間伐が出来る」等といった声掛けをいただいたとして、
それは大変魅力的に感じますし、業者さんが手を尽くして
そのような施業を段取りしてくれることも、もちろんございます。

しかし、大切な資産である山林を守るために、
その後の山林の状態まで含めて考えることが重要です。

専門用語が出てきた場合にも納得できるまで確認し、
また複数の業者さんから相見積もり等も取得しつつ、
施業の内容を十分に理解し、慎重に判断されることをおすすめします。