弊社の山林担当者より報告がありました。

北関東の山林所有者(約2ha)から、お手紙を頂いたとのこと。

学校の先生をされていたお父様がご高齢になり、所有されている山林が気がかりであること。
そのような時、弊社のHPをご覧になりお問合せ頂いたとの事です。

このHPを立ち上げて少しはお役に立てたのかなとうれしく思いました。

以下お手紙の内容抜粋しました。
プライバシー保護の観点から一部内容変更している点、ご了承ください。

「山林担当者様

先日は、電話にていろいろお伺いし失礼しました。早速、書類のコピーお送りしました。
父は高齢で山や木を以前より心配しておりましたが、管理もできずどうしてよいか分からないまま現在まで過ごしてしまいました。昨年あたりから、市や県への寄贈もお願いしたり、様々なところをあたりましたが、山と木となると難しくやっとの思いで貴社を探すことが出来ました。心よりうれしく思っています。(父は昨年あたりよりあまり歩けなくなってしまいました。)ご多忙とは存じますが、何とぞご検討のほどよろしくお願いいたします。
連絡先は・・・ ~以下省略~

どうぞよろしくお願いいたします。こころよりお願い申し上げます。乱筆にて失礼いたしました。」

弊社山林担当者によると、山林所有者の方は、お父様のご意志(山を荒らしたくない)を尊重したいものの、どのように対処すべきか見当もつかず、藁をもつかむ気持ちで、地元の行政に相談し、山林の寄贈を依頼されたそうです。しかし、現実的には山林を所有すると言うことは、万一土地の崩落や木材の風倒などが発生した場合など維持管理に責任を持たねばなりません。僅かであっても、そのようなリスクを負えない行政がそのような依頼を受けることができない・・・・。いたしかたないことかもしれません。

山林担当者が現場を確認したところ、森林簿上では70年生のスギ・ヒノキが記載されていましたが、この数十年の時間により、残念ながら雑木の勢いに負け製材用材としての価値がない事、伐採後の搬出経路が沢で遮断され、伐採を行っても現実的には経費負けしマイナスとなる公算が高いことが判明しました。この点を山林所有者の方にお伝えしたところ、十分現状を認識されておられ、一般の不動産を販売することが目的でない弊社に寄贈の相談を頂きました。(お父様の意志を尊重するうえで、転売が目的の不動産業者さまでは、その後の土地の扱いが不安であるとのことでした。)

弊社としましては、「ただ」で頂くには、あまりに申し訳なく、ほんのお気持ちの金額を提示させて頂き、現在は所有権の移転処理をさせて頂いております。

山林の保有のむずかしさを垣間見たご相談事例でした。