再生可能エネルギー固定買取制度(FIT) では、エネルギーのなかでも発電による電気エネルギーがメインとなっている。福島であれだけの事故が発生し、日本全体でみると非常に電力が不足していることを考えると当然かもしれない。

しかし、最近バイオマスを勉強してつくづく感じることがある。

原子力発電で、約30%程度のエネルギー変換効率しかないらしい。 効率は低いのだ。火力発電所でも48%程度。

つまり、原子力発電は100のエネルギーを持った核燃料を利用し、お湯を沸かし、蒸気を発生させ、タービンを回し、ようやく発電すると、発生する電気は30になってしまうのだ。しかも、この効率は大規模(100万KW以上)であるほど有利。バイオマス発電のような小規模(5000KW)では現実的には20%程度なのだ。

東京電力(どの電力会社も)は、発電して儲ける会社なので規模を拡大して発電する。→その結果、一箇所に莫大な熱エネルギーが発生する。→熱エネルギーは、遠くに運んで利用しずらい。(近隣では利用できない)→熱をどうやって捨てるか考える。→ 海の近くに発電所を設け熱を海にすてる。

電気は、送電線を張れば遠くでも利用できる非常に便利なエネルギーであることは疑う余地は無い。

しかし、極論を言えば、日本全土の電気を作り出す大儀のために、その数倍もの莫大な熱エネルギーを日本の技術を結集して海に捨て続けてきたのである。(今現在も)

どう考えてもこれは愚かなことだ。どう考えても・・・。

発電と共に発生する熱をどうやって活用するか、ここに技術を結集すべきではないか?トータルでエネルギーを利用するには、規模が小さいほうが良いのではないか?

小規模で発電し、そこで生まれる熱を最大限に生かせば、日本の発電所はそんなに要らず、大きな省エネを達成することができないのか?なぜ、国はこの機会にこのような矛盾を解決しようとしないのか?

以前 別の機会に、日本全土の森林系のバイオマス発電の潜在的な能力は原子力発電 1基分と 大雑把に計算したことがある。熱利用まで追及すれば小規模ゆえにその数倍の潜在的な可能性があるのではないか?

いつも、このことを考えるとヒートアップしてしまう。エアコンの設定を思わず下げそうになった自分に気付いた・・・。