新エネルギー開発(群馬県沼田市、高橋伸也社長)は、長野県南木曽町にバイオマス発電施設を建設することが明らかとなった。

長野県南木曽町がこれを承認し、新たな事業会社として「南木曽バイオマス」(長野県木曾郡、石塚秀明社長)来年1月に設立する計画で、発電規模は1万1500KW。

同計画は、南木曽木材工業協同組合(長野県木曽郡、北原秀弘理事町)や南木曽町等が南木曽町等が約1.7haの敷地に木質バイオマスを中心とした(他に太陽光、小規模水力発電)ハイブリッド発電所の建設を計画している。

再生可能エネルギー固定買取制度(FIT)で売電していく計画だ。燃料は、未利用木材、剪定枝、バーク、PKS(ヤシの種の殻)で年間10万トンの利用を想定。

発電施設は、循環流動層ボイラー方式でほかに、燃料製造施設、燃料乾燥施設、燃え殻資源化施設、燃料予備倉庫などを建設し総設備投資額は53.1億円。発電所での直接雇用は30名を見込んでいる。稼動開始は2015年7月を予定。

そのほか、岩手県九戸村、山梨県大月市でも同様の計画を進めており、3箇所で計画を進めることによりコスト削減に努める。

バイオマス燃料については、安定調達が可能なPKSを当初は使用し、剪定枝を乾燥するほか、バーク広葉樹など比較的安定して安価に調達可能なバイオマス資源に移行していくことを考えている。
PKSは、マレーシア・インドネシアに専用ヤードを設け安定した稼動を計画している。

(日刊木材新聞2012年12月20日付け)

地域の資源を生かす発電施設。今後の動向が注目されます。

しかし、海外のPKSの圧倒的な安定した燃料においても24円/KWという優位な価格が認められており、果たして地域資源がどのように活用されるのか注視したい事例です。規模が大きいと廃熱エネルギーが大きくもったいないと思うのですが・・・。