「木の駅プロジェクトおおたき」の胎動(実証実験の始まり)

「木の駅PJ」とは?

2009年岐阜県恵那市で始まった社会実験で「山の手入れで地域を元気に」をスローガンにスタートしました。

一般の方々が山林や屋敷林などに放置されている残材を木の駅に運び込み、地域の頑張っている商店だけで使える「地域通貨券」

をもらう。

それを使うことにより地元商店街の活性化を図り、山側の収益を町内だけで循環させるという二重の経済効果と

森林環境整備とを目的とした試みです。

 

今回の「木の駅PJおおたき」の実証実験の目的ですが、

先ず、地域の木材が山・里山からバイオマスホフ大多喜に運び込んでくる流れができるのか。

どれだけの方々に参加してもらえるのか?期待できる経済効果は等々・・・を今年度中に実証し、翌年度には

本格的に動き出せればと考えております。

「木の駅PJ」先行地、栃木県那珂川町の例

那珂川町の「木の駅PJ」は平成26年の実証実験後発足し、現在の登録者数122名・出荷量900~1,000t/年で

今年度も実施中です。

地域振興券「森の恵み」発行金額約4,800,000円/年で約20店舗で使用されております。

また、「森の恵み」は商店同士でも使いまわせる工夫をしており最大3倍(14,000,000円/年)の効果が期待できます。

 

今年度の木材買取価格は5,000円/t(通常買取り価格+町補助金+トーセン出荷奨励金+森林組合寄付+商工会寄付)ですが

那珂川町の商店は全て小規模店ですが、テレビやパソコンが20年振りに売れたとか羽毛布団が何組も売れているとかの

喜びの声が聞こえてきます。

 

30余年にわたる林業衰退は手付かずの放置林を増やしつつあり、荒れた林には倒木や立ち枯れ木が多く目に付きます。

これらの材は、やがては朽ちて温暖化ガスを発生させるし、豪雨時には流出して川を堰き止めて大きな被害をもたらす原因にも

なるのです。

昨今の豪雨災害は大規模化しており、ニュースでは林地崩落と木材流出の映像が繰り返し流されてます。

これこそ国難だし、森林の健全化は待った無しと誰もが思っています。

この「木の駅PJ」が防災を担うとは申しませんが、これを機にみんなの意識が森林にも向けられたら良いなと思います。

これまでの林業は木材を建築用材として売ることにより成立ってきました。

つまり製材できない材(細材・曲がり・黒心・くされ)は価値が無いものとされ林地に放置されてきました。

「木の駅PJ」はこうした価値の無いとされてきた木材に、熱利用という新たな利用価値を見い出したから生まれた事業です。

町内に豊富にある資源を熱として利用する、また冷やすという熱交換の技術も確立している時代です。

新たなエネルギーを上手に使える方法を模索していきたいと考えてます。

 

それには、何としても実証実験の成果を欲します。

ご理解のうえご協力願える方、または詳細等のお問合せは小田代の大多喜ホフにご連絡願います。

TEL2470-62-6655(平日9時~16時)