とある、大規模な山林所有者の方と直接お会いする機会がありました。

なんと、山林の所有面積は1700町歩(ha)。 日本国内のなかでも指折りの山林所有者さまである事に間違いありません。

これほど貴重な森林資源(資産)を、纏った形で所有されているにも関わらず、この資産から得られる収益は現実的に殆どないとおっしゃられていました。

その根本の原因は、その木材資源を生かすことが出来る安定した出口(需要先)がないという事に尽きます。

なんと、先人が残してくれたこの森林資源は、
需要先が無い→維持する費用を捻出できない為に、手入れが行き届かない→放置された森林はますます、低質化する→ますます価値が下がり需要先がますます無くなる

このような、負のスパイラルに陥っているのです。現在、この山林は、治山の観点から、いわゆる「森林環境税」を財源になんとか間伐を行い、20年に渡って手が入っていない山がかろうじて維持されているとのことでした。伐採された木材資源は、山の土留めとしての役割しか無いそうです。これが意味することは、需要が創出されない限り、タダでも木材は生かされていないという極めてもったいない状況になっていることを意味します。

私どもは、この資源を生かす唯一の方法は、ずばりエネルギー利用(現時点では、固定買取制度を利用した発電利用)であるとご提案させて頂きました。本HPにおいては繰返し申しているように、エネルギー利用は、安定した需要を生み出します。国が、20年間、固定して買取れることを保障している訳です。

このような、先行き不透明な時代に我々が生きていく上では、ほんとに必要なものしか生き残れないと考えます。その一つが圧倒的に不足する電気エネルギーではないでしょうか?

今ある資源を生かし、雇用を創出しながら地域完結型の社会を構築する。いま、日本で抱えている問題を解決する一つのモデルとして提案すべきなのです。 アラブの為に、あくせく働くのではなく、地元に「金を」落とすのです。

東京のとあるホテルの喫茶室で熱い議論が行われあっという間に、1時間半が過ぎようとしたとき、次は、その山林で議論の続きを行うことをお約束することが出来ました。