木質バイオマスエネルギー推進協
議会(熊崎実会長)は、9月7日に「バイオマス発電の技術とコストに関する勉強会」を開催し、「発電のコストと調達価格を巡る論点の整理」として熊崎会長が講演した。 (日刊木材新聞 2012年9月13日付け)

要旨は次のとおり

◎バイオマス発電のコストを左右するのは、燃料バイオマスの種類、発電方式と規模、熱利用の
有無である。
◎今回、調達価格で考慮されたのは、燃料の種類のみであり、今後は、他の要素も検討が必要
◎大規模な石炭火力発電所に売電価格24円が適用されると、海外ペレット(2万円/トン)が大量
に入る可能性が高い
◎木質バイオマス発電は、燃料の調達を考えると2000KW程度が妥当であり、熱電供給でないと
経済的に成り立たない。これらをどう支援するかが今後の課題。

発電は、効率を考えると規模の拡大が必要。しかし、拡大すると木質バイオマスを大量に遠距離から運ぶばなければいけないというジレンマが生まれる。 この解決策として、バイオマス先進国は、地域熱供給体制を確立して熱利用をむしろ優先して利用している。やはり、木質バイオマスボイラーは将来的にヨーロッパスタイルを追求せざるを得ないと考えます。